オルゴールの収蔵品

折りたたむ

160弁セラフィウェーブオルゴール縦型
SANKYO
日本（2000年頃）
演奏会に使用（常時）
80弁（80本の歯が並んでいる）の櫛歯を2枚組み合わせた国産ディスクオルゴール。ハイパーソニックエフェクト（超高周波音の効果）の実験用に数台だけ作られた。国産最高級の音色とともに癒し効果が期待できる。


160弁セラフィウェーブオルゴール横型
SANKYO
日本（2000年頃）
演奏会に使用（9:20、11:20、13:20、15:20の演奏会）
80弁の櫛歯を2枚組み合わせた国産ディスクオルゴール。縦型のものよりも後期に作られたといわれ、とても迫力ある音色が楽しめる。演奏中は空気が振動してるようにも感じられる。実際の実験に使われたのは、これと同型。


45弁セラフィウェーブオルゴール
SANKYO
日本（2000年頃）
演奏会に使用（常時）
45弁の国産ディスクオルゴール。初期に開発されたものだと思われる。

折りたたむ

オルガン付きシリンダーオルゴール BREMOND
スイス（1880年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
オルゴールとオルガンを組み合わせた珍しいオルゴール。ゼンマイの力でフイゴを動かし、オルガンに空気を送っている。


アイディール・ソプラノ・シリンダー交換式オルゴール MERMOD FRERES
スイス（1890年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
初期のシリンダー交換式は互換性が考えられていなかったが、メルモードフレール社は仕様を標準化することによって、同じモデルであればどの機種でもシリンダーを交換出来る画期的なシステムを導入した。6本のシリンダーで36曲演奏できる。


マンドリン・シリンダーオルゴール F.CONCHON
スイス（19世紀後期）
演奏会に使用（スタッフによる）
同じ音程の歯を複数本用意し、マンドリンのような連続音を可能にしている。櫛歯の上にチターアタッチメント（薄紙のロールを櫛歯にあて音質を変える装置）を付け、弦楽器のような音色にすることもできる。


マンドリン・シリンダーオルゴール
NICOLE FRERE
スイス（1880年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
上記と同じマンドリンシリンダータイプだが、メーカーはニコルフレール。ニコルフレール社は当時最大手のメーカーで、音質が良いことでも知られていた。


ベル付きシリンダーオルゴール（日本の曲入り）
メーカー不明
スイス（1900年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
みやさんみやさん、数え唄など日本の曲が6曲収録されている。明治時代、日本への輸出用に作られたと思われる


長時間演奏　サブライムハーモニー　シリンダーオルゴール RAILLARD
スイス（1885年頃）
調整中（演奏しません）
ゼンマイが4つ付いた長時間演奏用大型モデル。一度巻き上げると、2時間半演奏できる。ゼンマイの4ついたものは少数しか生産されなかった。サブライムハーモニー（アメデ・ペイラード発明）とは同じ調律をした櫛歯を複数並列することによって、音量や音の豊かさを増したもの。このオルゴールは、二枚の櫛歯を使っている。1814年設立のペイラード社は、スイスのサンクロワを中心に活躍したオルゴールの老舗。


インターチェンジャブル・オルゴール
MERMOD FRERES
スイス（年代不明）
演奏会に使用（スタッフによる）
インターチェンジャブル（シリンダー交換式）。二枚の櫛歯を持っている


サブライムハーモニー・ピッコロ・シリンダーオルゴール MERMOD FRERES
スイス（19世紀後期）
演奏会に使用（スタッフによる）
同じ調律をした複数の櫛歯を使い、連続音による擬似的長音（トレモロ）やハーモニーを可能にしたものをサブライムハーモニーという。このオルゴールは3枚の櫛歯を組み合わせ、より複雑な演奏を行える。6曲収録。


ステーションオルゴール（ライト付き）
スイス（年代不明）
演奏会に使用（スタッフによる）
駅の待合所などで利用された、列車の待っているときの時間つぶし用のオルゴール。音楽だけではなく、演奏中に人形が踊るなど見ても楽しめる造りになっている。コインを入れて動かす。演奏時にはライトも点灯する。


ステーションオルゴール スイス（年代不明）
演奏会に使用（16:00の演奏会※スタッフによる）
上記と同じくステーションオルゴール。こちらはより大型で、オルガンなども演奏する。複数の楽器を鳴らすと同時に人形がアクションまでもするオルゴールは非常に珍しい。近年まではスイスの駅で見かけられた。


……などなど（他にも展示しております）

折りたたむ

ミカド（ポリフォン・スタイル54） POLYPHON
ドイツ（1910年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
ポリフォン社の中では最大となる62.5cmの大型ディスクが使われている。音が大きく、音質も良かったため、とても人気があった。ミカドの名前は日本を舞台にしたオペラから。コイン投入式。


キャビネット・モデル（レジーナ・スタイル67） REGINA
アメリカ（1908年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
一見キャビネットのように見えるディスクオルゴール。扉を開くと、ムーブメントが縦に収められている。美しい模様が描かれている。レジーナ社はアメリカで8～9割のシェアを誇っていた。


ベル付きディスクオルゴール（ポリフォン・スタイル42CG） POLYPHON
ドイツ（1900年初期）
演奏会に使用（スタッフによる）
12個のベルを内蔵した賑やかなディスクオルゴール。ディスクの外周がベル用の楽譜になっている。


ミラ・コンソール・ディスクオルゴール
MERMOD FRERES
アメリカ（1901年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
ムーブメントはスイスの名門メルモードフレール社製。メルモードフレールはムーブメントのみの販売もしており、ムーブメントを輸入し、アメリカのキャビネットに組み入れた。ミラは美しく豊かな音色のため、愛好家が多い。


27インチ・フォールディング・トップ・ディスクオルゴール
REGINA
アメリカ（1898年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
二枚の大型櫛歯を持ち、7オクターブを超える音階を出すことができる。テーブルに乗せて使用する家庭用ディスクオルゴールとしては、最大のディスクを使用している。


19　5/8インチ・ディスクオルゴール（ポリフォン・スタイル104） POLYPHONE
ドイツ（1890年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
ポリフォン社の50cmディスクを使ったオルゴール。コインを入れると動くようになっている。


ベル付きアップライトディスクオルゴール（シンフォニオン・スタイル130）
SYMPHONION
ドイツ（1900年頃）
演奏会に使用（スタッフによる）
10個のベルが付いたコイン投入式ディスクオルゴール。2枚のオルゴール用櫛歯と、更に2枚のベル用櫛歯を持つ。


オルフェニオン（オートマート194） BRUNO RUCKERT
ドイツ（1898年頃）
調整中（演奏しません）
直径66cmのディスクを用いたディスクオルゴール。2枚の櫛歯に歯が194本、演奏時間は約2分だが、ゼンマイを巻き上げると40分もの長時間演奏が可能。重量185kgで、最も大型のオルゴールの一つ。オルフェニオンは大量生産されなかったが、音質は優れていた。特にこのモデルは世界に3台しかない（内1台はケースが純正ではなくなっている）。


ステラ　17　1/4インチ・ディスクオルゴール
MERMOD FRERES
スイス（年代不明）
調整中（演奏しません）
ステラはディスクの楽譜が突起ではなく、穴になっているのが特徴。そのため、演奏が滑らかでディスクの寿命も長い。


オートマティック・ディスクチェンジャー（レジーナ・スタイル34） REGINA
（1898～1900年代前半）
調整中（演奏しません）
レジーナ社のオートチェンジャー（自動的に曲を入れ替えるタイプ）の中でも最大となる68cmディスクが使われた、最も有名なモデル。内蔵された12枚のディスクの中から思い通りのディスクを引き上げて演奏し、終わると元に戻す仕組みになっている。ディスクを演奏するためのゼンマイと、セットするためのゼンマイを持っている。二枚の櫛歯を持ち、歯の総数は172本、音域は7オクターブを越える。


メルモードフレール ステラ 25 11/16インチ MERMOD FRERES
スイス（1890年頃）
演奏会に使用（16:00の演奏会※スタッフによる）
オルゴールの老舗メルモードフレール社は新興メーカーに対抗し、音質に優れたディスクオルゴールを開発した。それがミラとステラである。ステラはディスクの突起ではなく穴を楽譜代わりに使い、音色が優美なことで知られた。主に輸出用で、機械だけ送り現地でケースに入れる。

……などなど（他にも展示しております）

折りたたむ

シリンダーオルゴールの内部
高級なシリンダーオルゴールは演奏時間を増やすため、櫛歯の歯と歯の間にピンの列を増やし、１回転ずつほんの少しだけ移動しながら演奏していきます（最後はバネを使って元の位置に戻る）。大型になると数千～ものピンを打ちこむものもあり、ピン打ちは非常に精密で手間のかかる作業でした。

ディスクオルゴールの内部
ディスクオルゴールの中には櫛歯の歯の数に合わせてスターホイールという部品が並んでいます。このスターホイールがディスクの突起と連動し、歯を弾きます。

オーケストラルオルゴールの内部
オーケストラルオルゴールはオルゴールにベル・ドラム・カスタネットなどの打楽器・オルガン等を加えたものです。
左の写真は分りやすい例として上げました。
左右の短い櫛歯（櫛型の鋼鉄製の歯を並べたもの）でドラムとベルを打ちます。真中の金色の部分でオルガンを演奏します。

オルゴール以前のベル付き時計の内部
オルゴール以前のベル付き時計の中
１６９５年ごろロンドンで作られた時計です。オルゴールが発明される１００年ほど前です。左下にシリンダー（金属の筒にピンを埋め込んだもの。楽譜のかわりです。）が見えます。上に調律されたベルが並んでいます。

折りたたむ

シリンダー
オルゴールが作られる以前から、シリンダーは音楽時計やカリオンに使われていました。金属の筒にピンを差込み固定したものです。大きなシリンダーは４曲以上演奏できます。一曲終わると少し横にずれ曲を変えます。

金属ディスク
ディスクが回転すると、裏面に突き出た突起がスターホイル（8個の角が出た星型の回転盤）を8分の1回します。その時に、スターホイルの他の角が櫛歯の先をはじき音を出します。
※ポリフォン社の例

小型回転盤ディスク
懐中時計などに組み込む為、初期に作られたディスク。ディスク上のピンが先の曲がった鋼鉄製の細長い歯先をはじき、音を出します。

厚紙の折りたたみ式
リベリオンと名づけられたオルゴールは、折りたたみ式の穴の開けられた厚紙で演奏しました。

厚紙のディスク
現在、サンキョーで作っています。アメリカでは人気のあるオルゴールで、クリスマス用に毎年違った形で作られています。

紙製シート式
サンキョーなどの手回し式オルガニートに使われています。穴あけパンチで曲を作れます。
※写真の33弁αオルゴールは、譜面が細かくなりすぎて見ながら編曲は難しいので、編曲ソフトを使います