あじさいコレクションー伊豆高原花の公園ー

おもしろ博物館<城ヶ崎文化資料館>の周囲は、野菜畑と果樹園になっており、中央を通る『恋人の道』には沢山の草花・ハーブ・花木が花を咲かせます。この畑の道沿いに花を植え、「伊豆高原花の公園」と呼んでいます。
ミュージアム通り沿いには城ヶ崎海岸のガクアジサイが植えてあり、毎年見事に花を咲かせています。「城ヶ崎」をはじめ、城ヶ崎海岸で生まれたアジサイを楽しめます。

城ヶ崎海岸で見つかったガクアジサイの花

道路沿いのガクアジサイ
公園を取り囲む周囲の道に、伊豆に自生するアジサイを植えています。
ミュージアム道り沿い
15年以上前に植えた城ヶ崎海岸のガクアジサイが、背の高さより大きく育っています。城ヶ崎・伊豆の華・ヤマトアジサイ(古代紫)・磯笛・磯万度・白花ガクアジサイ・ナデシコ咲き・半テマリ咲き・大輪など。
恋人の道
南伊豆に自生するアジサイを、少しですが植えています。かわいい小輪・南伊豆では珍しい半八重・形の整った白花・長弁の大輪など。これから充実させたい場所ですね。
やんも橋道り
数年前に道沿いの雑木林に植えたガクアジサイが花を咲かせるようになりました。今年も苗を植えますので、今後が楽しみです。大きなクヌギやコナラの下で花を咲かせる雰囲気の良い場所です。
白花・ヤマトアジサイ・絞り咲き・ナデシコ咲きなど。
これからは、林の中に咲くアジサイを見られるように、日陰にも強い種類を植えていきます。
その他の場所
10年以上前に植えた城ヶ崎海岸、伊東市内のガクアジサイ。伊豆高原の中間種。シャムロック・絞り咲き・伊豆諸島のガクアジサイなど。

アジサイコレクション −畑で咲いたアジサイ集−
畑を回遊しながら見れるようにあじさいの道をつくり、その両脇に城ヶ崎海岸のガクアジサイ、南伊豆のガクアジサイ〜ヤマアジサイ、日本のヤマアジサイを植え込んでいるところです。2、3年後に、大きく育つと思います。特に、城ヶ崎海岸のアジサイは今まで調べた数キロの中に、テマリ咲き・絞り咲き・八重咲きなどの変化が多く見られ、とても多彩な表情を持っています。
南伊豆のアジサイは’不思議な!’という言葉がピッタリの、この地特有の一群でしょう。ガクとヤマアジサイが混生できる自然環境の中で、独特なアジサイが生まれています。海岸近くの大型多花のアジサイに見るべきものが多いのですが、完全なテマリ咲き・八重咲きは、まだ見たことがありません。もし、そのような変わったアジサイを見た方は、教えていただきたいものです。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
712

咲き始めは青色、赤が増してきます。直径20cmほどの大きなテマリが、いろいろな色彩でみられます。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
712

自生地では青色に咲いていましたが、畑ではこのようにピンクが強い色に変化しました。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き多花
磯万度

段咲きになりやすく、数個の花が固まったようにも咲く。この株の周囲に実生でテマリ咲きが出現している。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
713

満開の花の上で、蕾が付いています。まだまだ、長い期間楽しめそうです。(2009年6月25日)

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
710

花型が乱れて咲きました。ガク片の大きさにばらつきがあるので、このように咲いたのでしょうか!

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
904

磯万度の枝代わり。自生株の一枝に、ネデシコ咲きで絞りが入る花が一つだけ咲いていました。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
713

わずかに絞りが入ります。20cmの花房になり、みごとです。磯万度の実生と思われる。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
714

中心の目が濃く、アクセントとなっています。他のテマリよりしまった花型で咲きました。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
103

テマリ咲きの近くの実生からテマリ咲きが咲きました。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
1101

海岸の歩道を歩いていると、脇の小さな木に一輪だけ小さなテマリを咲かせていました。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
1102

テマリ咲きNo.710の2,3m北にはじめて咲く小さな株があり、見るとテマリが咲いていました。

城ヶ崎海岸・テマリ咲き
805

磯万度の近くに自生。

城ヶ崎海岸・八重咲き
城ヶ崎

城ヶ崎海岸で代表的な八重。日本だけでなく世界中で栽培されている。

城ヶ崎海岸・八重咲き
伊豆の華

最小の八重咲き。植え場所により育ちにくい。

城ヶ崎海岸・八重咲き
磯笛

立体的で動きのある形、崩れにくい。深い色彩、城ヶ崎より退色しにくい。。

城ヶ崎海岸・八重咲き
無名

友人が採取、場所は不明。城ヶ崎よりわずかに細弁で丸みをおびる。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
7f11(磯の滝)

すべての装飾花に白い筋が入ります。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
7f09(磯しぶき)

大輪の絞り咲き。細かい白模様が入ってきます。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
3

最初に見つけた絞り咲き。自生地では青色に咲いていました。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
7F04

ほとんどのガク片に絞りが入りますが、淡い色で咲く時は目立ちません。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
7F13

土壌条件により、色の変化が出やすい。一つの小花に青とピンクが入る場合もある。。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
7F06

絞りが多い。。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
7F15

少し日当たりを抑えると、青がきれいにでる。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
7F04

枝により多花咲きになります。。

城ヶ崎海岸・ナデシコ咲き
13

条件が合うと、このように赤と青が一つのガク片に混ざります。

城ヶ崎海岸・ナデシコ咲き
7f02

大輪のナデシコ咲き。

城ヶ崎海岸・ナデシコ咲き
715

海岸では青色でしたが、畑でピンクに咲きました。

城ヶ崎海岸・ナデシコ咲き
801

珍しい細弁のナデシコ咲き。

城ヶ崎海岸・ピンク色
701

自生地でピンク、畑でもこのようにピンクが強く咲きました。葉が黄ばみ成長が遅い。

南伊豆。多花咲き

大きな房になると16個前後の装飾花が付き、南伊豆の中では濃色です。

城ヶ崎海岸・ガク片が内側に折れる

引き締まった花型で、いつ見ても飽きがきません。

城ヶ崎海岸・濃紺丸弁
709

海岸でも濃い色で咲いていました。

城ヶ崎・白花

元気に咲くとナデシコ咲きになります。

城ヶ崎・白花(左と同株)

終りにガク片が下がり、薄い紅がのってきます。(09年)。

城ヶ崎海岸・白丸弁

城ヶ崎で一番丸弁の白花。

城ヶ崎海岸・白花

木の下でとても目立つ純白の花。

城ヶ崎海岸・多花
7f14

小〜中型の花がたくさんつきます。時には八重が混ざることが有り。

南伊豆・多花

一本の茎から二本に分かれて咲くので、二つの花が並んでいるように見えます。所々で八重花が混ざります。

伊東・ナデシコ咲きの枝変わり半八重

一部の枝だけ、半八重がでました。

城ヶ崎海岸・半八重咲き
9f15

大株の一部が半八重でした。

城ヶ崎海岸・多花
718

このように一重に咲いたり、また二重に咲くこともあります。

城ヶ崎海岸・小輪
703

小さな花でも一面に咲くときれいです。海岸では小葉でしたが、栽培すると普通のおおきさです。

西伊豆・アマギアマチャ

畑で栽培しています。特に甘い株を採取しました。

城ヶ崎海岸・濃紺色の枝変わり 黒軸

枝代わりで黒い茎が出現。花色は変わりません。

城ヶ崎海岸・変り咲き
720

両性花が集中しなく、分散している。直径20数センチの大輪となります。

南伊豆・白⇒紅

咲き始めは白、徐々に紅が入り、日のよく当たる場所では、反転してから濃紅色となります。

城ヶ崎・多花

たくさんの小花を付けます。。

城ヶ崎海岸・絞り咲き
7f15の枝変わり 黒軸

この個体は黒軸がでやすく、ところどころから黒い茎がでてきます。

当園から育ったアジサイ
2009年8月に3種を追加
城ヶ崎(じょうがさき):ガクアジサイの八重咲き、日本・アメリカ等で一般的に普及している。平澤哲発見
発見の翌年に、静岡県の御殿場農園より「城ヶ崎」との名前で苗が販売され普及しました。
ヤマトアジサイ(古代紫):ガクアジサイのテマリ咲き・古くより庭で栽培されるホンアジサイに似る、平澤哲発見・山本武臣氏命名
山本武臣氏は初代日本アジサイ協会会長、アジサイ研究家、アジサイに関する著書多数。
平成21年より種苗会社が販売を始めました。
磯笛(いそぶえ):ガクアジサイの八重咲き、平澤哲発見、2009年に命名
城ヶ崎と伊豆の華との中間の花型、より深い色、後半に形が崩れにくい。
Shamroch(シャムロック):磯笛の海外での名称、Corinne Mallet命名
Corinne Malletさんはフランスのアジサイ研究家、広大な庭園に見本園を開設している。
磯万度(いそまんど):ガクアジサイのテマリ咲き、平澤哲発見、2009年に命名
ヤマトアジサイより女性的な花型のテマリ咲き。段咲きになりやすく、縦長に咲くこともある。また、大きく咲く花は小さな花房が合わさった形になりやすい。城ヶ崎のアジサイの中では、早咲きです。
磯の滝(いそのたき):ガクアジサイの絞り咲き、平澤哲発見、2009年に命名
ガク片中央に一本の白い筋が入る絞り咲き。はっきりとわかる白線であり、安定してほとんどのガクが絞りとなる。。
磯しぶき(いそしぶき):ガクアジサイの絞り咲き、平澤哲発見、2009年に命名
ガク片に白い線と斑紋が入る絞り咲き。今まで見た絞り咲きの中でもっとも大型、ガクの変形が少ない。。

将来発表できそうな伊豆のアジサイ
城ヶ崎海岸:城ヶ崎海岸は富戸(ふと)〜八幡野〜赤沢(あかざわ)の3集落にわたり続いています。
 絞りが入るテマリ咲き
 ナデシコ咲きのテマリ咲き
 絞り咲き多花
 白花
南伊豆(ガクアジサイとヤマアジサイが自生、中間種が多く見られる。伊豆の紫風のような大型の装飾花も多く見られる。東伊豆よりも海岸近くにまで、中間種が自生している)
 大型の装飾花(写真:右、最大9.5cm、周囲に大型が多い、同じ傾斜地の上部にヤマアジサイ)
 大型多花(白花と淡い青色、庭用のガクアジサイとして育成したい花です)
 連弁咲き(写真:左、すべてのガク片でなく、一部が合わさっている。ある地域では多い)
 半テマリ咲き(写真:中央、川のそばで1株発見。半数の花房が半テマリ、他は一重のガク咲き)
アマギアマチャ(山に広く分布、半島西側に甘い葉が多い)
 開花後半ピンク
 開花期に見に行く機会が少なく、ピンク以外に変った花は見ていません。
 分布地が広いので、これからが楽しみな種類です。
ガクとヤマアジサイの中間種(熱海市から南伊豆にかけての海岸:ガクアジサイと山:アマギアマチャの間に分布)
 二重咲きがみられました。(写真中央:青、右:白)
 広く分布していますので、これからいろいろと発見されるでしょう。

新しい姿をみせた城ヶ崎のアジサイ達
公園内で開花したアジサイ
城ヶ崎海岸に自生するガクアジサイは、全体的にみると南伊豆より小さい花です。園芸種のように大型で丸弁、豊満な姿は無いものと思っていました。しかし、我が家の畑で開花したその姿を見て、その思いが変わりました。
野菜を栽培していた場所に植えたアジサイが、定植した次の年(挿し木より2年後)には園芸店で販売されている鉢物のように大きな花を咲かせたのです。それは、自生地では見せない新しい姿でした。アメリカで出版されたHYDRANGEAの本に出てくるような、のびのびと育った豊かな形を見せてくれました。この姿がこの個体の本来の遺伝子では、と考えています。(同じ場所でも大きくならない個体があり、すべての株の花が大きくなるわけではありません)

そこで、どうして自生地では本来大きくなるべき花が大きくならないのかを考えてみました。
城ヶ崎海岸は、約四千年前に噴火して流れ出た溶岩により形成されています。それから今までの間に植物が育ち、腐葉土もたまってきましたが、岩場では岩の隙間に残る程度です。岩場より山側の常緑樹の下でも、数センチの土しか残っていません。常緑樹の下の谷間に一番多くの土が溜まりますが、やはり数センチ掘ると石にあたってしまいます。このようなやせた土壌条件により、本来の大きさになれないのかもしれません。それに比べ、南伊豆の自生地は海岸でもほとんどが土間です。城ヶ崎より豊かな土壌の上で育つことにより、葉・花共に本来の大きさ=大きくなっている可能性があります。今後、南伊豆のガクアジサイを我が家で育て、比較しなければなりません。
また、伊豆半島東部は日本でも有数の多雨地域です。土の養分が雨により、岩の隙間から流出しやすいのかもしれません。

余談〜盆栽〜
城ヶ崎海岸を散策していると、石の上にアジサイが発芽して小さいながらも花を咲かせているのを見ます。石の割れ目や他の木の根元に、腐葉土が溜まった所などにそれらが見られます。このことを、盆栽作りに利用できないでしょうか? 石の上に直接種をまき、乾燥しないように気をつければ、発芽より3年ぐらいで花が咲きそうな気がします。

テマリ咲き2種の写真〜ヤマトアジサイ(古代紫)とヒメアジサイ似の段咲き磯万度〜
20年ほど前に植えた城ヶ崎海岸のテマリ咲きガクアジサイ二種

写真右側がヤマトアジサイ、左側が磯万度(段咲き)です。
写真を大きくして見ると、右が平らに咲き左の花は盛り上がってるのがわかるでしょうか。
左の磯万度は、ヤマトアジサイより色が淡く茎がしなやかで、女性らしい姿を見せています。近くで見ると小さな子供が寄り添っているかのように、真ん中が大、両脇又は四方に小の房が並んでいるのです。昔より栽培されてきた、ヒメアジサイに似ていると思いませんか?
真ん中の写真は、磯万度の挿し木苗を3株まとめて1年前に植えたものです。(2009年撮影)

左の写真は、磯万度の蕾。

ホンアジサイ・磯万度・ヤマトアジサイが並ぶ生垣
左から「ホンアジサイ」・「磯万度」・「ヤマトアジサイ」

写真左:2010年6月14日
咲き始めなので、ホンアジサイは色が出ていなく、磯万度は少し色がのってきました。右のヤマトアジサイはすでに青色が出ています。
中央の石万度は花が小さいですが、これから同じ大きさになる。

写真右:2010年6月26日
3種共に満開の状態です。

当園で変化を見せたアジサイ
てまり咲きの苗を畑に定植したところ、きれいなピンクに咲きました。もともと野菜を栽培していた所なので石灰が利いている為だと思います。花形も大きく(径6.5cm)なり、西洋のハイドランジアのようです。

写真左:自生地で開花した花
写真右:畑で開花した花
城ヶ崎は、大株になると時々遅く咲く花が見られます。

写真左:通常の花
写真右:9月22日撮影 8月に開花した城ヶ崎です。子持ち状に3段目の直径1cm位の八重花が咲いています。

当園で咲いた南伊豆のアジサイ
左:咲き始めは淡い青、日当たりで徐々に赤味を増し紅色に変る。
中:小葉・小輪の白花、両性花に色が入る。樹形は茎がまっすぐ立ちやすい。一本の茎から出た枝それぞれに花が付くので、切花として利用できます。
右:濃い青色、茎が横に広がりやすく樹高が低い。

他に、大輪白の多花・半テマリ・絞り連弁など

当園で咲いたアマギアマチャ
左:後半ピンクをおびる(河津産)
アマギアマチャは、通常白花である。しかし、稀に後半からピンクを帯びる株がみられる。このような株は、開花時から両性花にピンクが入り区別しやすい。
    後半はピンクが入る(自生地)
右:白花(西伊豆産)
西伊豆のアマギアマチャは甘味のある株が多い。甘味の度合いは様々で、隣でも異なっている。最近は鹿による食害がたくさん見られ、特に甘味の多い株は食べられやすいようだ。

遅霜の害
2010年3月30日に遅霜があり、写真のように新芽が茶色く枯れました。

本園(海岸線より600m)では前日にみぞれが降り、30日の朝に数十年に一度といわれる遅霜となりました。ドクダミや柿の苗も葉が茶色になり、今まで経験のないことです。
北風が当たりやすい場所で被害にあい、落葉樹のそばや下では枯れません。特に、竹林脇に植えた南伊豆のアジサイは、去年の葉も落葉せずに残っているものがあるほど影響を受けませんでした。
 普通の年は右の写真(2011年3月25日撮影)のように、新葉が開き始める時です。

本の紹介
1、コリン マレー アジサイ図鑑  2009年6月15日 株式会社アボック
   著者:コリン マレー(Corinne Mallet)、訳者:大場秀章・太田哲英
   世界的に有名なアジサイ研究家コリン・マレーさんが、フランス「National Collection」認定の990品種をすべて写真つきで紹介。
2、アジサイ百科  2010年6月 株式会社アボック
   著者:川島榮生
  主に日本産の原種から園芸品種までの約2000品種を収載。

自生地の写真
伊豆半島のアジサイ
自生地の写真
城ヶ崎海岸のガクアジサイ
あじさいの故郷
八幡野とアジサイ
利用に関して
農家・育種家の皆様へ
神奈川県西部のアジサイ
ヤマアジサイと交雑種
英語のHP
ENGLISH TEXT

<< 連絡先 >>
413-0232 静岡県伊東市八幡野1156  E−mail:izu@izu.fm  Fax:0557−54−1478
電話でのお問い合わせは、伊豆オルゴール館(0557−53−0900)の平澤 哲(ひらさわてつ)まで